熊本地震 激甚(げきじん)災害の基準と指定によるメリットを元自がわかりやすく説明!

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2016年4月14日から続く「熊本地震」の被害状況を把握するため、4月23日に安倍首相が現地を視察。

自治体の復興を加速させるため、本災害を「激甚災害(げきじんさいがい)」に指定する意向を示しました。

早ければ4月25日に閣議決定される見通しです。

今回の指定される「激甚災害」の基準や、指定されることでどのようなメリットがあるのか調べてみました。

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激甚災害の基準とは?

まずは、激甚災害とはなんぞや?と言う疑問について説明していきます。

【激甚とは?】

意味:「非常にはげしいこと。はなはだしいこと。」

隊員
班長の指導みたいな感じっス!

【激甚災害とは?】

日本には「激甚災害法」(1964年制定)と言う「地震や風雨などの著しい災害で被災地域や被災者に助成や財政援助を特に必要とするもの」を「激甚災害」に指定し援助しようという法律があります。

この法律に基づいて、「今回の災害はこれに該当するよね」と閣議決定された場合「激甚災害」に指定することができます。

「激甚災害」に指定されると、災害により被害を受けた公共土木施設・農林水産施設・公立社会教育施設・私立学校施設の復旧にかかる国庫補助の増額や企業や個人に対する特別貸付などが行われるようになります。

班長
被害を受けた道路や橋、田畑、港、学校など地方自治体で管理しているものの復旧に対する補助が手厚くなったり、会社や個人家屋の復旧費用を借りる際に金利が優遇される!ってことだな。

【「激甚災害」の種類は?】

「激甚災害」は大きく2種類にわけることができます。

1.「激甚災害指定基準による指定」

全国規模で災害そのものを指定するもので、「本激(ほんげき)」と呼ばれます。

本激は更に「A基準」「B基準」の2つに区分されます。

違いをざっくり言うと、都道府県レベルで一定の復旧費用がかかるものが「A基準」で、都道府県内の市町村レベルで一定の復旧費用がかかるものが「B基準」となります。

新隊員
大事なところなのに”ざっくり”過ぎ〜!

 

2.「局地激甚災害指定基準による指定」

局地的な災害に適用され市町村単位で指定するもので、「局激(きょくげき)」と呼ばれます。

局激は通常、年度末に指定されます。

なぜかと言うと、被災した市町村の標準税収入等がわかってから基準と照らし合わせる必要があるためです。

ただ、復旧費用見積りが基準を超えることが明らかな場合はすぐに指定されます。

【「激甚災害」の指定基準は?】

この2種類は「激甚災害指定基準」と「局地激甚災害指定基準」という中央防災会議という場で決められた基準に基づいて審査・決定されます。

と言っても、基準となる復旧費用や割合が明記されているため、「有り」か「無し」かはすぐに決まりまってしまいます。

この査定に必要なのが復旧費用の見積もりです。

心情的には「早く指定してくれよ!」ってなりますが、被害の程度を確認して復旧費用を基準に照らし合わせる作業が必要になるんですね。

班長
財源を確保するための調整が困難なのだ!

この基準はこれまでに何度か改正されています。

改正の理由は「基準厳し過ぎるっしょ!」という声が地方自治体から上がったり、「この場合は指定されんの?」と言ったケースが発生したためです。

特に1999年の改正により激甚災害法の基準は大幅に引き下げられ、これ以降は毎年のように台風や地震が「激甚災害」に指定されるようになっています。
ちなみに、代表的な激甚災害(本激)に指定された災害は下記の通りです。

・1994年の三陸はるか沖地震

・1995年の阪神・淡路大震災

・1998年の台風5~9号による暴風雨災害

・2004年の新潟県中越地震

・2007年の台風5号による暴風雨災害

・2011年の東日本大震災

指定されるメリットは?

本来、災害の後片付けに必要なお金は各地方自治体が負担し、国からは援助と言う形で補助金が貰えるようになっています。(補助金の割合:70%位)

しかし「激甚災害」に指定されると国からの補助金が増えます。(補助金の割合:〜90%位)

財政的にカツカツな地方自治体にとって、これはとても重要なありがたいメリットとなります。

安倍首相は「財政面でもできることは全てやる」と語り、2016年度補正予算案の編成に前向きな姿勢を示しています。

その他の補助は?

「激甚災害」指定の他に重要なものに「災害救助法」があります。この法律の指定を受けると下記の費用を国が持ってくれるようになります。

・避難所や応急仮設住宅の設置

・食品、飲料水、医療、被災者の救出など

こちらも非常に重要な法律です。

今回の熊本地震では、発災翌日の4月15日に指定されているため、市町村はお金を気にせず災害の初期対応に専念することができています。

まとめ

震災をケガに例えると、「災害救助法」は救急車での緊急搬送による応急手当で、「激甚災害法」は治療費に対して支払われる保険の適用利率というようなイメージです。(あくまで個人的な見方ですよ)

今回の熊本地震に対して、安倍首相は現地を視察した後

「復興に取り組む自治体を全面的に支援するため、激甚災害指定を月曜日(4月25日)に閣議決定する」

「熊本県以外の都道府県の協力も得ながら、公営住宅への入居、民間住宅の活用、仮設住宅の建設を加速させたい」

引用:Yahooニュース(毎日新聞)

と表明しました。

これにより、熊本地震により被害を受けた地方自治体は心置きなく被災地の復興に邁進することが出来るようになりました。

一刻も早く元の姿を取り戻せるようにみんなで力を合わせていきましょう!

微力ながら応援していきたいと思います。

被災状況はこちらで詳しく説明しています。

義援金や募金などについての支援もお願いします。

災害派遣を経験した元自衛官が説明する被災者が本当に必要な支援物資はこちらです。

被災地での自衛官の生活についてはこちらで説明しています。

<追記>

4月28日に熊本地震が「特定非常災害」に指定されました。

阪神大震災、新潟県中越地震、東日本大震災に続き4例目となります。

指定されると、「罹災証明書」を取得することで被災者の行政上の権利や利益を守るための措置を受けられるようになります。

5月9日には大規模災害復興法に基づき「非常災害」に認定され5月13日に施工されることが閣議により決定しました。

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